近年、柔道整復師の数が多くなってきているが、実はまだ全国6万人程度に留まっている。
飽和感が強調されているのは、独立する整復師が多く存在し、いまや街を歩けば整骨院の看板をあちらこちらに見つけることができるためである。
ただ、このことは私たちの生活になくてはならい医療サービスになったことを意味しており、サービスを受ける側にとっては即座に整骨院を見つけることができるのは、多いにメリットがあると言えるだろう。
関節や節々に不調がでたとき、打撲して打ち身がひどい時に我々の助けとなってくれる。
特に柔道整復医院は夜まで開いているところが多く、整形外科が閉まっているときになどにも重宝するものである。
しかしながら、事業者にとっては独立志望者が多くなることはよいことばかりではない。
地域に何店舗も医院が乱立したならば、周辺地域のパイの取り合いになるからだ。
ただ、競合の出現は最大のチャンスでもある。
よりよい診療、サービスの提供を突き詰め、患者の立場に立った、あるいは先回りしたサービスを提供することで、信頼される医院としてこれからの事業を安定、成長させていくことができるのである。
患者が安心することは何か、求めていることは何か、どのようなことに喜びを感じるのか。
患者のことを第一に考え柔道整復師としてのあり方を正面から受け止めることができる人がこれから台頭してくるに違いありません。
志を高く、心を込めた診療が増えてくることを願っています。